もしあなたの知人で、ペットをお見送りする人がいた場合、その人にどのように寄り添い、言葉をかけるでしょうか？家族や親族の人を亡くせば、あちこちから関係者が弔問に来られる中で葬儀が開かれます。それに比べれば、ペットのお見送りの際は小規模であることは確かです。けれども亡くした人にとっては、非常に大きな悲しみなのです。ここでは、ペットをお見送りする方への姿勢やかける言葉について紹介します。
ペットロスの大きさ
私たちの人生で最もつらいことの1つは、自分にとって大切な人の死ではないでしょうか。亡くしたのがペットであったとしても同じでしょう。人と動物の違いはあるにせよ、長い間何年も一緒に生活をし、楽しいことも悲しいことも、そのペットと共に紡いできたことは変わりません。
ペットロスの症状
ペットロスが起こった場合、飼い主はさまざまな感情に駆られます。ペットをお見送りした悲しみ、非情な出来事への怒り、もっとペットのためにしてあげれば良かったという罪悪感、ペットをお見送りしたことを事実と思いたくない否認などです。これは大なり小なり誰にでもあるのですが、この感情がネガティブな方向へ進むと、症状が重くなってしまうので気をつけなければなりません。とくに抑うつ状態は重くなる傾向があります。
ペットロスの悲しみを和らげる方法
いつもいるはずのペットがいなくなる悲しさや寂しさはとてつもなく大きいものです。その悲しみを感じないでいたり、気持ちを切り替えたりするのはむずかしいでしょう。ですから、新しい行動を起こすことでその悲しみが別の形に変わるような方法を取れば良いでしょう。
まず1つ目は「新しい動物を迎える」ことです。お見送りしたペットとは違いますが、それでもお見送りしたペットを思いながら、新しい命との関わりを持てるのです。2つ目は、「同じ境遇の人と悲しみを共有する」ということにつながります。自分ばかりが不幸だという思いを断ち切れ、相手の方にとっての励みにもなります。3つ目は「遺品の整理・日記を綴る・墓参りをする」などです。ペットといた時のことを思い出しながら、自分がどれだけ支えられ、人生を豊かにできたかを再確認し、お見送りしたペットに感謝できます。
ペットをお見送りする知人にかける言葉
ペットをお見送りする方は、想像以上に深い悲しみを感じています。そのような方にどのような言葉をかけられるでしょうか。次にそれについて紹介します。
ペットをお見送りする知人への寄り添い方
ペットをお見送りする知人に対して、どのように接するべきでしょうか。とくにペットを飼ったことがない方は戸惑ってしまうかもしれません。ペットをお見送りして悲しむ知人に対して、次のような立場で接すると良いでしょう。
・一緒にいてあげる
・亡くなったペットのことは、本人が落ち着いて話せる状態になってから
・相手が心から悲しめる雰囲気を作ってあげる
最も理想的な状態は、本人がペットを亡くした悲しみを十分に感じてもいい空気を作ってあげることです。それが悲しみを昇華させる最善の方法です。
ペットをお見送りする知人にしてはならない事
ペットとはいえ死に接している本人にはデリケートな接し方をとる必要があります。以下のような姿勢を取ってはなりません。
・すぐに新しいペットを勧める
・安易な慰め方をする
ペットをお見送りする知人にかける言葉
ペットをお見送りする段階では、「お悔やみの言葉」や「相手を気遣う言葉」を添えましょう。
お悔やみの言葉は以下の通りです。
・「お悔やみ申し上げます。」
・「ご冥福をお祈りします。」
・「安らかな眠りをお祈りしています。」
また、相手を気遣う言葉は以下の通りです。
・「つらかったね。」
・「寂しくなるね。」
・「いつでもお話を聞かせてね。」
・「よく頑張ったね。体調崩さないように気をつけてね。」
・「○○ちゃんは、あなたと一緒に過ごせて幸せだったと思います。」
・「◯◯ちゃんは愛されていたね。」
絶対に言ってはいけない言葉
とくにペットを飼ったことがない人は想像しにくいものですが、本人にとって、ペットはかけがえのない家族で、どのような時も一緒にいてくれ、癒し、支えてくれた存在であったことは、最低限想像してほしいものです。
そのような気持ちを否定する次のような言葉は、絶対に言わないようにしましょう。
・「たかが犬／猫でしょ？」
・「ペットが死んだくらいで大げさだ。」
・「また飼えばいいよ。」
・「死因は何だったの？」「えー、寿命よりもすごく早かったね。」
・「これからはペットへの負担がなくなって、楽になるね。」
・「いつまでも悲しんでいると、ペットも成仏できないよ。」
まとめ
長い間ペットを育て、ペットと共に生活をしてきた人にとって、ペットの見送りは大きな悲しみでしかありません。もし、知人がそのようになった時、ペットをお送りした悲しみに寄り添ってあげることが最も重要な事です。その気持ちを大切にする方法に言葉があります。心から本人の悲しみに寄り添った言葉をかけてあげることが、大きな心の支えとなることでしょう。
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